宿命二中殺とは、年柱と月柱の両方に天中殺がある命式のことを言います。
宿命二中殺の調べ方
例えば、こちらの命式は日干支が「己丑」です。
己丑の人の天中殺は、午未天中殺となります。
午年と未年が天中殺にあたる人です。
命式の年干支をみると、戊午なので午年生まれです。
天中殺の年に生まれていることになるので、生年中殺といって年柱に天中殺を持っていることになります。
さらに、月干支も戊午です。
午月に生まれているため、生月中殺といって月柱にも天中殺を持っていることになります。
年にも月にも天中殺がある、珍しい命式です。
宿命二中殺の人の宿命
宿命二中殺があると、具体的に人生にどんな影響が出るのでしょうか。
まず、年柱というのは人生の土台や、先祖、両親、目上の人などを意味する柱です。
その部分に天中殺があるということは、人生の土台が不安定で波が荒くなることを意味します。
両親との縁も薄くなり、あまり仲が良くなかったり、噛み合わない親子となります。
命式に天中殺を持っている人と、持っていない人を比べると、
お互いに違う次元を生きているような、
見ているものが全く違う
ということが起こります。
親からしたら普通に接しているつもりでも、天中殺を持つ子供は、親のことを理解できず頼りにできません。
結果的に、親子の溝は深くなりどんどんお互いのことがわからなくなっていきます。
場合によっては、早くに親を亡くしたり、生き別れになったり、片親で育つこともあります。
一般的な家族の形というのが、保てないのです。
そのため、生年中殺を持つ人は、早いうちに親元を離れた方が開運できます。
いつまでも親元を離れなかったり、親のすねをかじるような生き方をしていると、チャンスも巡ってこず、人生が開けません。
次に月柱は、主に社会性、仕事運、金運、結婚などを意味する柱です。
この部分に天中殺があると、家庭環境が複雑だったり、仕事面、社会的立場も不安定になります。
具体的には、親が離婚したり、幼い頃から住居を転々とするなど複雑な環境の中で育つことになります。
大人になって、自分が結婚したとしても夫婦関係に問題が起きやすいです。
仕事面に関しても、同じことを長く続けられず転職を繰り返すなど、居場所を求めて職を転々とします。
真面目にやってもなぜか評価を得られず、むしろ一生懸命やっていても認められずに、評価が落ちてしまうこともあります。
頑張りが結果につながりにくいのです。
時代の流れに乗れず、世間の常識に背いてしまうのが生月中殺の人の特徴です。
はみ出し者、変わっている人だと思われやすいでしょう。
生月中殺を持つ人は、仕事を定期的に変えたり、住む場所を変えるなど常に変化していく方が、人生の流れが円滑になります。
石の上にも3年、ということわざがありますが、それが一番似合わない人ですね。
宿命二中殺の人生傾向
宿命二中殺の人というのは、生年中殺と生月中殺、両方の特徴を持っていることになります。
人生の土台が不安定で親、先祖、目上の人との縁が薄く、孤独にたたかっていくという宿命を持ち、
さらに、仕事や家庭、結婚なども不安定になってしまう宿命があります。
どこからも援助を受けられない、手を差し伸べてくれる人がいないということになりがちです。
もし誰かが助けようとしても、それに気づけないということもあります。
社会不適合のような感じになりやすく、どこにいても浮いているような、誰にも理解されないような孤独感があります。
そのため、スピリチュアルの世界にハマったり、宗教を信仰するなど目に見えないものを大切にするような人となります。
うまくいけば精神世界の分野で一花咲かせたり、カリスマ性を発揮することもできるタイプです。
宿命二中殺の人の開運法
これまで私が鑑定してきた中で、宿命二中殺の方の命式を何度か見させていただく機会がありました。
やはり悩みが複雑だったり、苦労されている方が多かったですね。
実際、私の祖母も宿命二中殺を持っていました。
ちょっと変わっていて、一緒に住んでいても噛み合わなことが多かったですが、宿命二中殺を持っていたことを知って、納得しました。
でも、宿命二中殺の方を見てきて思うのは、
「1人で楽しめる世界を持っている人たち」
だということ。
宿命二中殺の人は枠を超えていく人です。
我慢して人や社会に合わせようとせず、オリジナルの世界を作って生きていくことで、人生は豊かになっていくでしょう。